釘師の女房 2 ― 2020/07/30 12:31
隣家の夜の灯が消えて3晩が過ぎて、昼間の不在が四日目になった。 その後に、班長からも情報はない。昨日班長宅を訪ねたが不在で、解らずじまい。 郵便受けも一杯になっているのが見える。 昨日の回覧板は、我が家の次が隣家なので雨に濡れにくい場所に置いたが、滞っても困るから、班長に判断を仰ごうとした訳だ。 回覧板の内容は急ぐ物は無いので、直ぐに困ることは無いが。 振り返って見ると、私がこの土地に住み始めたのが29歳頃だ。 この土地に、昔の所謂十坪アパート(とつぼアパート)が100坪の土地に2軒建っていた。 一軒に十坪アパートが4世帯。 1世帯は6畳、4.5畳、キッチン、バス・トイレの構造で、ここに29歳ころに、下田から引っ越してきた。 息子が1歳になったばかりだった。 今で言えば2Kと言う形か。 狭かった。 7年ほど経過したある時、家主の女性が、貸家業を止める事にしたので、安くするから1軒買わないか、と言ってきた。 預金も少ないので土地をギリギリに分筆してもらい、40坪の土地と1軒をローンで買った。 確か、私以外に2世帯が住んでいた気がする。 家主は費用を払って立ち退いてもらった。 家主には大して残らなかっただろう。税金を払えば。 詳細は省くが、この頃、隣家は無人であって、 聞く所では都内の家主の別荘で、もう使う気は無い様だとの事。 何年かして、K氏夫婦が購入したと聞いた。 土地は我が家と同じ位の面積だ。 多少リフォームしたようだが、50年は経過しているはずだ。
宇佐美の最中 ― 2020/07/30 15:32
釘師の女房 3 ― 2020/07/30 18:35
本日、班長に会いに行った。 奥さんが居て、隣家の事を聞いたら、やはり27日か28日に病院で亡くなったそうだ。 79歳のはずだ。 死因は分からない。直前まで元気だった様だ。 身寄りが無いので市で葬儀を執り行い、だいぶ前に無くなったご主人のお墓が、近くの寺に有る事が分かり、そちらに納骨したそうだ。 ご冥福を祈りたい。
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